女性キャリア研究グループ

金子・山森・宮澤

金子理恵

以下は、「女性のキャリア支援」の理解を深めるためにこれまでに取り組んだ内容である。

@     株式会社トレンダーズ

トレンダーズは女性に特化したマーケティング事業である。現在は主に5つの事業を展開している。女性のニーズをつかんでは、それを事業化するということを繰り返してきた。クチコミを意図的に起こすマーケティング手法を採用した独自のやり方を見つけ成功した。

A     女性と食

『セレブランチ』に注目。セレブランチとは、普段のランチよりも奮発して、ランチにおよそ2倍の出費をすること。(株式会社 クロス・マーケティングの調査より)

OLたちは、たまの『セレブランチ』に心のリフレッシュを求めるといった「自分癒し」的な願望が最も多いことがわかった。

B     株式会社 カフェグローブ・ドット・コム

収益は主に広告収入である。これは記事広告の形を取っている。他のサイトのコンテンツ・プロデュースも行い、ユーザーを巻き込んだ形でのマーケティング、商品開発や同社で開発したアプリケーションを売り出している。矢野社長が雑誌の編集者であったという経験を生かしてインターネットという枠で創造力を最大限に活かすことに成功。

C    有限会社セレブスタイル

セレブスタイルは女性として人として「素敵な人間でありたい」と思う女性を対象にさまざまな企画を提供。学びや経験からセンスを身に付け、内外ともに磨かれた女性を育成する、現代では新しい形のフィニッシング(女性の仕上げ)サロンである。

日常の中で自分を見つける、というスタイルを作っていき、多くの女性から支持を得た。

D株式会社イー・ウーマン

イー・ウーマンは人生を欲張りに楽しみたい女性のサイト。彼女たちの声をうまくくみ上げ、社会に向けて発信することが彼女たちの自己実現に結びつくと佐々木かをり社長は考えている

◎企業訪問では「女性と仕事の未来館」に訪問。そこで「ポジティブ・アクション」の活動が盛んになってきていることを教えてもらった。ポジティブ・アクションとは女性の能力発揮促進のための積極的な取組みことを指す。今後、少子・高齢化、経済のサービス化・ソフト化、就業意識の多様化などさまざまな状況が想定される中で、女性を確実に戦力にするための取組「ポジティブ・アクション」を進めることは重要な企業戦略のひとつであり、多くの経営効果をもたらすものといえるだろう。今後、ビジネスプランを考えていく上で、これまで学んだ起業家の女性たちや女性の現状を踏まえていきたいと思う。

〔山森葉子〕

@「ヒーリングエステVictoria」傅法勝子さん

現代、働く女性が増えたが、それに比例してストレスを抱える女性が増えている。そんな女性たちが安らげる場所としてエステが人気を博している。そんな現代女性のニーズにぴったりの「心と身体を癒すヒーリングサロン」を経営する傅法勝子さんにスポットをあてた。

A「かながわ女性センター」

神奈川県立かながわ女性センターでは、女性のエンパワーメントと男女のあらゆる分野への参画を目指し、誰もが性別にかかわり無く、個性と能力を発揮しながら自己決定できる「男女共同参画社会」を目指して活動している。また、女性への暴力やセクシュアルハラスメントなど、女性の人権問題に積極的に取り組み、女性の自立を支援している。

B「ONE BY ONE(ワンバイワン)

ワンバイワンは女子学生のインターネット就職専門局で、第二新卒・フリーターの就職支援プログラム「就業研修」や、現役4年生・3年生を対象に個人指導をする「就職現役塾」を主な活動内容としている。

C「ドクターシーラボ」石原智美社長

化粧品・健康食品販売のドクターシーラボは、設立6年で東京証券取引所一部に上場を果たした。もともと皮膚科のクリニックが肌のトラブルに悩む患者向けに開発した化粧品が口コミで評判を呼び、企業化したのが会社の始まりである。

D「Hime&Company」平館美木社長

「失恋休暇制度」「バーゲン半休」。株式会社Hime&Company(ヒメアンドカンパニー)が、こうした一風変わった休暇制度を導入、女性従業員の多い企業などから注目されている。同社は流行に敏感な約1500人の働く女性を会員として組織し、2030代の女性に照準を合わせた消費財やサービスのマーケティングを展開している。

E「スイカのペンギン」作者さかざきちはるさん

東日本旅客鉄道(JR東日本)が提供する非接触ICカード「スイカ」のキャラクターのペンギンの作者で絵本作家のさかざきちはるさんを調べた。

◎「女性と仕事の未来館」訪問

「女性と仕事の未来館」を訪問し、働く女性の過去、現在、未来を分担で調べた。私の担当は現在。2007年は、団塊の世代の大量退職による「2007年問題」と、出生率低下の危機が叫ばれ始めた1989年生まれのものが高校を卒業する年「1.57ショック」が交差し、巨大な労働力が定年に到達し始めるとともに、出生率が大幅に低下した若年世代が労働市場に参入し始めることにより、労働力の年齢構成が劇的に転換する初年度といってもよい年と位置づけられている。今後のわが国の労働力需要が大きく変わらないとすれば、近い将来労働力不足に見舞われることは避けられないと思われることから、この状況に対処するため、高い潜在能力を有し、就業意欲の高い女性の労働力市場への進出が期待される。

〔宮澤侑希子〕

まず、女性にとってキャリアとは何であろうかを考えた。女性の社会進出が進む世の中で、社会で求められる人になるためにキャリアは重要になってくる。私たちは社会にでた経験がないのだから、まずは実際に社会に出て成功した女性の例を学ぶことで、女性のキャリアについて掘り下げて考えていきたいという考えに基づき、様々な女性やそれにまつわる施設、サイトを調べていくこととした。

 

@女性と仕事の未来館

キャリア女性の悩みについて調べる際に参考にした。キャリア女性の悩み相談は@キャリア・カウンセリングA法律の問題Bこころの相談、と大きく3つに分類することができることがわかった。また、実際行われているセミナーについても調べた。これをきっかけに後に訪問することになった。

ARady steady go

自分と同年代に向けた支援にも目を向け、興味を持ったのでこのサイトを調べた。WEBサイトコーディネーター住友淑恵さんによる魅力的な女性を目指して、自分の可能性を伸ばし、自分磨きを応援していくサイトである。

B日経ウーマン編集長 野村浩子さん

キャリアセンターにより開かれた「RIKKYO WOMANS COLLEGE 開設記念講演会 日経WOMAN編集長が語る!〜働く女性の24時間〜」に備え、女性支援雑誌の代名詞ともいえる日経WOMANについて、また編集長の野村さんについて調べた。

C()マチュアライフ研究所 代表取締役 渋井真帆さん

渋井さんは立教大学経済学部を卒業後、都市銀行→専業主婦→都市銀行→百貨店香水販売→証券会社とキャリア模索時代を経て、28歳で起業した。マチュアライフ研究所は、世の中の人にマネー・リテラシーを知ってもらい、身に付けてもらうことを目的に設立された金融コンサルタント会社である。

◎女性と仕事の未来館訪問について

私は女性と仕事についての「過去」を担当した。明治から現代までを6期にわけ、女性たちが社会でどのように働き、暮らしてきたかを調べた。日本では、女性労働者の増加、就業意識の向上と相まって、職場における男女平等を求める声が次第に高まり、1985年に「男女雇用機会均等法」が成立した。これにより女性の就業に関する一般の意識や企業の取り組みは次第に変化し、女性の働き方は多様化していった。働く女性の歴史を知ることで現在の女性の社会的立場がどれほど改善されたかがよくわかった。

「女性と仕事の未来館」では20073月に働く女性の団体・グループに未来館ホールを無料で提供するという支援を行うそうである。応募資格は働く女性・働きたい女性に役立つベントが開催できることなどである。これからそれに応募でき、採用されるようなイベント企画を練っていければと思う



「日経ウーマン講演会〜働く女性の24時間〜」

今回は、“働く女性”を応援する「日経ウーマン」の編集長、野村浩子さんの講演会“働く女性の24時間”に出席した。その中で、野村さんはこれまでの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を受賞した女性たちについて熱く語っていた。「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」とは、日経ウーマンがビジネスや社会貢献で活躍する女性を対象に、その年最も活躍した方の貢献を評するイベント1999年に始めて今年で7回目。女性雑誌の枠を越えて、雑誌ジャーナリズムのなかでインパクトを与えることになった。毎年、その年に活躍した女性を各界から選び、表彰する。この企画により、素晴らしい女性達が世の中の注目を浴びる機会が増え、社会の方でも女性の活躍ぶりを新ためて認識し、受け入れる結果になっていった。

講演の中で、野村さんが「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を企画した理由として、「ロール・モデルになるような、半歩先をゆく先輩女性の姿を読者にみせたい」という動機があったことを知った。組織で働き続けようとしても、なかなか自分の未来像や目標になる先輩女性がいない、3年後、5年後に自分が企業のなかでどのようになってゆくのかイメージが湧かない。そのような女性を勇気付けるための企画であったと言う。今では「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」は、同誌の看板企画になった。

野村さんが過去7回の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」を振り返っていて、とても印象的だったのが2005年に総合1位を受賞したインテグレックス社長の秋山をねさん。秋山さんは外資系証券会社でトレーダーとして活躍した後、出産を機に退社そして離婚。大学院入学や証券会社での米国勤務を経て、2001年に社会的責任投資(SRI)と出合い、半年後に独立してインテグレックスを設立。SRIとは、社会的責任(CSR)に配慮した経営をしている企業を積極評価し、資本市場を通じて支援していく投資活動のこと。2004年5月に第1号商品「ダイワSRIファンド」に結実。CSR普及をリードしたことが受賞理由となった。

 彼女の人生は決して平たんではない。出産、離婚を経て、会社の立ち上げに苦労するなどしながら、新進の女性経営者として注目されるようになったからだ。失敗も数多くあった。しかし、野村さんも述べていたように、秋山さんは決してあきらめなかった。彼女は「失敗」を「成功」へと導いた。何事も失敗から学ぶことが大切であると教わったし、マイナスをプラスに変えることができるというお話は男女問わずとても励ませられる言動だと思った。とてもバイタリティーあふれる女性であった。

最後に、ハッピーキャリアの法則として野村さんは5つ挙げていた。
@     動きながら適性を見極める。「柔軟性」と「行動力」。
A     [偶然性」を「必然」に変える
B    「傍流」「周辺」からの発想でブレイクスルー
C     リスクを取る勇気を持つ。
D     ピンチをチャンスに変える。

野村さんはこれまでの受賞者の共通点として、語ることがとても魅力的であり、ヴィジョンや内容や語り口にとても共感できる人たちとおっしゃっていた。そして失敗を恐れずピンチをチャンスに変える。常にポジティブ・シンキングで考えていくことが結果としてよい方向へと彼女たちを導いているということを知った。

とても素敵なお話を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができた。 

156] 女性キャリア支援  投稿者: 金子理恵 2006年06月28日(Wed) 01時12分28秒 返信 関連記事一覧
今回のレポートは、先日訪問した「女性と仕事の未来館」についてそれぞれまとめました。
未来館で得た詳しい内容は来週の中間発表で話すので、今回は施設の中身について話したいと思います。未来館とは働く女性・働きたい女性を対象にセミナーや相談の実施、情報提供などにより積極的に支援するための拠点です。
働く女性に関する情報の収集、交換のためのコミュニケーション・スペースが設けられ、働く女性の現在や未来についてさまざまな情報が得られるコンピューターコーナーがあり、職業選択シミュレーションゲームや世界の働く女性の映像などを見ることができます。
また、展示として、働く女性のあゆみを、明治から現在までを6期に分けて展示した「あゆみ展示室」や女性と仕事について毎回さまざまなテーマをとりあげ、企画展示を行っています。私たちが訪問したときはちょうど「婦人週間と均等法ポスター展」が行われていました。
「女性と仕事の未来館」は働く・働きたい女性にとって心強い施設であるということが実際に訪問して実感することができました。また、これから就職する女子学生を対象にしたセミナーも行われていて非常に興味深かったです。女性と仕事に関する知識が増え、とても良い経験となりました。この経験を今後の学習につなげていきたいと思います。